優雅なハムレット

 前に「伝法なハムレット」というのを録った(id:yinamoto:20070403)。


「寝床」の旦那シリーズの第二弾として「優雅なハムレット」というのを録ってみた。


「優雅なハムレット」(音声)


 滑舌が悪くて何言っているんだかわからないところもあるだろうから、台本も載せておく。字幕代わりにどうぞ。


生きるか、死ぬか。今日はこの問題について考えてみましょう。
無礼な運命の矢玉を堪え忍ぶか、押し寄せる苦難に、剣をとって立ち向かい、終わるまで後には引かないか。どちらがより高貴な態度と申せましょうねえ。
死ぬというのは、眠る、ということ。ただそれだけのことでございますね。眠れば、この胸の痛みも、肉体につきまとう苦しみも終わります。願ってもない終わり方でございますねえ。
死ぬというのは、眠る、ということ。チッチッチ。眠れば夢を見ることもございますねえ。それは困ります。この浮き世の煩わしさから解放されたとき、死の眠りの中でどんな夢を見るのか。生きることに執着が残ってしまいますねえ。死んだ後のことが心配で、心配で、この長ーい人生が惨憺たるものになってしまうわけでございます。
短剣のひと突きで、全ては終わりになるはずですのに。
死後の世界。それは旅人が、ひとりとして帰ってきたことのない、知られざる国。悩みますねえ。困りますねえ。そうして、知らない別の国へ行くよりは、よーく知っているこの世の苦しみを我慢するほうがまだマシ、と考えるわけでございますよ。
そんなこんなで、いろいろ考えると、臆病になってしまうものなんですねえ。


 全体としては優雅なハムレットというより、オカマのハムレットと呼んだほうが当たっているかもしれない。


 しかし、こういうことをやって、しかも人に聞かせようという神経は何なのだろうか。自分でもよくわからない。
 三日やったらやめられないの類だろうか。