煙草

 例によってのデタラメで、己の貧乏への変革の意志を示す、レッドバンドなるものを提案した(「己の貧乏への変革の意志」といっても、職を探してますとか、やる気はないわけでもありません、というだけのことなのだが)。


 念のため、と思って、「レッドバンド」を検索してみると、実はすでにそういうものは世の中に存在するのだった。


レッドバンド


 いやまあ、レッドバンド以外にも、ナンタラバンドというのは呆れるほどたくさんある。


バンドのみなさん


 それぞれ何かの意志だの主張だのを示しているのだろうが、これだけあると、とてもそれぞれの色と意志・主張を覚えきれない(覚える気もハナからないが)。


 なので、まあ、各人好きにやっちくり、と、いつものテキトーな態度で受け流すことにする。


 話は戻って、レッドバンドだが、煙草の健康被害について訴えるもののようだ。


 わたしは酒と煙草は麻薬だと思っている。あまり麻薬と呼ばれないのは、古くからはびこっていて、日本では法律で禁じられていないからだと思う。


 二十代から三十代前半まで、わたしはヘビースモーカーで、一日三箱くらい吸っていた。
 やめてから感じたのだが、煙草というのは実にくだらない。


 なんたって、中毒性が強い割に、効果が薄い。
 多少の覚醒作用、解放感(実は体内のニコチン不足からの解放感なのだが)はある。しかし、酒のように、陽気にわっとなったり、自分が溶けて楽しくなったり、逃げた女房を思い出して悲しくなったりするような強力な作用はない。


 ま、麻薬だからという理由で禁止しろ、とも思わないけれども。
 喫煙者は、自分がニコチン中毒という麻薬中毒者であることを自覚したらいい。そう思う程度である。