「あたしってさあ、○○な人間じゃない?」
という話し方をする女性が割にいる。男性にだっているけど、女性のほうが多い。
○○のところに入るのは、「きれい好き」でも、「漬け物が嫌い」でも、「ライト・ヘビー級」でも構わない。
そうして、聞いているほうは、一応、相づちを打つふりをしながら、内心、「知るか、んなもん」と思ったりしているのである。
日本人がやたらとしたがる日本人論というのも、同じように見えてしょうがない。
「あたしってさあ、農耕民族な人間じゃない?」
知るか、んなもん。である。
しかし、日本人はなぜ日本人論が好きか? というところに踏み込むと、これまた日本人論になって、迷宮から抜け出せなくなってしまうのである。
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嘘四十 二酸化炭素排出量を計算する日には、国民いっせいに息を止めるのだそうだ。