球団ビジネス

 プロ・チームスポーツの中で、野球というのは特殊だなあ、と思う。


 何しろ、シーズン中はほぼ毎日試合ができるのだ。しかも、3時間も(しばしばダラダラと)。
 先発ピッチャーは中4日〜6日くらいだが、他の選手については怪我がなければ、毎日出場できる。


 試合数は、プレ・シーズン、オフ・シーズンの試合を別にすれば、日本のプロ野球が140試合(2004年はストとパ・リーグプレーオフ制のために、もうちょっと少なくなったけど)、MLBが確か165試合だったと思う。


 プロ・チームスポーツの経営というものを考えて、いつもわからなくなるのが収支のバランスだ。


 たとえば、MLBNFLを比べて考えてみる。
 MLBでは1チームに選手が約40人。NFLでは約70人。ただし、NFLにはマイナー組織がないので、人数が多くなるのは仕方がないかもしれない。


 NFLのチームでは、MLBのマイナークラスにあたる選手を除いても、オフェンス、ディフェンス、スペシャルチームを含めて、最低30人はベンチ入り(とは言わないのかな、アメフトでは)しなければならないだろう。たぶん、野球より多くの選手が必要なはずだ(ここらへんの数字は、推測です。アメフトに詳しい人、教えてください)。


 しかるに、アメフトはあんなガツガツぶつかることをやっているものだから、レギュラーシーズン中は試合が週に1回である。


 かたやほぼ毎日試合がある。かたや週に1回。チームに必要な人数は同じか、アメフトのほうが多い。
 サッカーだって、クラブのトップチームの選手は二十数人くらいで、試合は週に2回が限界である。
 野球って、めちゃくちゃ儲かりそうじゃないですか。


 NBAはアメフトやサッカーよりは試合間隔が短くて、1日おきくらいにやるようだ。選手数は15人(そう考えると、田臥勇太が一時にせよロースターに入ったことは凄いことだと思う)。会場の大きさのせいで集客数に限界があるだろうから、やっぱり、野球のほうが儲かりそうである。


 少なくともアメリカでは、スポーツのプロ・チームを経営するなら野球が圧倒的に儲かる気がするのだが、どうだろう。
 逆に、アメフトのチームはよく経営が成り立っているものだと思う。


 うーん、選手の年俸も絡むのかな。アメフトのプロ選手の年俸は、MLBのそれよりずっと安いのだろうか。あるいは、チケットの金額や放送権料は、アメフトのほうが断然高いのか。


 えーと、日本の場合はちょっと事情が別です。毎日、テレビで無料で一野球チームの試合が見られる、おかげでファンが増え、修学旅行生まで球場にやってくる(あいつらは何を修学するのか。一極集中の光の部分なのか)なんて、構造的に特殊でしょうから。


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