「自転車は人を馬鹿にする」と言ったって、もちろん、自転車が人間に向かって「バーカ！」などと見下した態度をとるわけではない。
相変わらずの自転車生活で、前にも書いたが、ひどい自転車乗りが多い。
やたらと見かけるのが信号無視で、赤でもクルマが来ないと見ると、スーッと渡っていく。歩行者が横断歩道で赤でも渡るのと同じ感覚らしい。てめえらのせいで自転車が悪評買ってんだぜ、と怒りを覚える。
車道の逆走もいる。これはマジで危ない。路上駐車の陰からふっと逆走自転車が現れて焦ることがある。
逆走という意識があるのかないのか、歩道のない道では右側を走っている自転車も結構多い。正面衝突しそうで怖い。どうも自転車はクルマやバイクと同じく左側を走るもの、という意識がそもそもないようである。
最後のケースは別として、傍若無人な自転車乗りはおそらく歩行者の延長線上という気分で自転車に乗っているのだろう。しかし、それだけではなく、自転車に乗ると人間はどこか馬鹿になるような気もする。少ない労力でスピードが出て、歩いているときの人間の限界を軽く突破するような感覚になるからだろうか。風を切って走るとハイにもなる。ふわーっと舞い上がって、軽い全能感が湧き、ついでに交通法規もやかましく言われたことがないもんだから勝手気ままな行動をとるんではないか。
おれはルールだから、マナーだからと言うのが好きではない。しかし、法規ぐらいは守ってくれよ、と思う。第一、危ないし、自分が怪我するのは勝手だが、人（というか、おれ）を巻き込みかねない。バーカ！
