誰にでも忘れられない光景のひとつやふたつはあるものだ。
――などと言い切ったが、本当にそうなのかどうかは知らない。
と、いきなり自分で自分の話の腰をサバ折りしてしまったが、えーと、何を書くつもりだったんだっけな。眠くて、どうも頭が働かない。
わたしは、政治について、さほど興味を持っているわけではない。ニュースで「へええ、今、そういうことになってんだ」と思う程度である。
このところ、自民党が吸った揉んだ、もとい、スッタモンダしているようだ。
で、しばしば武部幹事長が出てくるのだが、あの人の顔を見るたびに思い出すのは、政治家としての主張でも力量でもなく、「牛肉食ってた」である。
国内で初めて狂牛病(BSE=Baka Sawagi de Eraicoccha)が見つかったとき、農水大臣で、安全性をアピールするために牛肉をやたらと食っていた。
あのパフォーマンスは、政治家としての彼にとってプラスだったのか、マイナスだったのか。
ともあれ、あのシーンは、パッとしないオッサンが旨そうに(少々、意地汚そうに)牛肉を食っているというだけなのに、なぜかよく覚えている。
パッとしない政治家の印象的な映像としては、「平成」の二文字を掲げた小渕元総理(当時、官房長官)に次ぐくらいだ。
武部勤イコール牛肉の人。
彼は、一生、その十字架を背負って歩くのだろうか。
別に歩いたって、誰も困らない。