ソングブック

 昨日、ちらりと触れたニック・ホーンビィの「ソングブック」(森田義信訳、新潮文庫ISBN:4102202153)はとても面白い。


 ホーンビィはイギリスのベストセラー作家だそうだけれども、私は昨日まで全然知らなかった。
 ヴァン・モリソンの「キャラバン」の歌詞についてインターネットで調べているうち、ホーンビィとかいう人の「ソングブック」とかいう本に「キャラバン」について載っていると知った。
 で、本屋に慌てて出掛けて(というほどでもないけど)、買ってきた、というわけだ。


 昨日の日記では、まるで随分昔から知っていて、「ホーンビィのことなら、何でも訊いてくれ」とでも言いたげな書き方をしたけれども、真相はそんなところだ。


 まあ、実際、ホーンビィについては、何でも訊いてもらって構わない。単に、何も答えられないだけである。


 それはともかく、「ソングブック」を読み始めたら、止まらなくなってしまった。
 ホーンビィが、自分の愛してきた曲の数々について記したエッセイだ。
 もっぱら、ロック、ポップスが中心。すこぶるよい。笑いながら、「わかるよ、わかる」と何度も納得した。


 音楽を人に薦めるのも難しいけれども、本を薦めるのもまた、難しい。
 が、本の場合は、一部、引用して、文章の感じを伝える手がある。音楽だと、レコード会社がギャーギャー言い出す潜在的な脅威があるから、そういうわけにはいかないけれど。


 いささか長くなりそうなので、覚悟してついてきていただきたい。もし途中で嫌気がさしたなら、その方には「ソングブック」が合わない、ということだろう。