文楽九月公演

 先週、先々週と国立劇場文楽の東京公演を見に行った。


 昼の部は人形遣いの豊松清十郎襲名披露公演ということもあってか、主立った太夫(義太夫を語る人)が並んだ。演目は「近頃河原の達引」と「本朝廿四孝」。「近頃河原の達引」がエンターテインメントで楽しい。


 夜の部の太夫は若手中心で、太夫によっては節を追うのに精一杯、というところもちらほらあった。
 節回しも、登場人物のセリフも、状況の描写もひとりでやらなければならない太夫は、大変だと思う。


 演目の「奥州安達原」が変化に富んでいることもあって、終わった後はお腹いっぱいの心持ちになった。