おれの世代は世間から「ガンダム世代」と呼ばれることがある。
おれ自身は嫌でたまらない。日本のアニメ全般が苦手なせいもあるし、ガンダムファンには申し訳ないが、(幼児の頃は別として)ロボットアニメを面白いと感じた試しがない。最初のガンダムがテレビで放映されたのはおれが小学5、6年生くらいの頃じゃないかと思うが、おそらく本編を見たのはこれまでで15分か20分くらいじゃないかと思う。
一方で、同世代がデザインしたプロダクトなんかを見ると、もっと上の世代や下の世代のデザインしたものとは違う合体ロボっぽい感覚がすることはある。そういうのを見ると、「ガンダム世代」なぞと呼ばれてもしょうがないのかな、と思う。まあ、例によってのオレオレ話であって、その中におれを含めるな、天上天下唯我独尊、という手前勝手な主張だったりするわけだが。
今の60代後半の人たちなんぞ呼び方がもっとひどくて、「団塊の世代」である。くだくと、「かたまりの世代」である。その子供達なんて「かたまりジュニア」である。さすがにそりゃないんじゃないか、と思う。
かたまりの世代の人たちは自分たちのことを「ビートルズ世代」なぞと言うこともあるらしい。確か、渋谷陽一が何かで「嘘つくな。当時、ビートルズ聞いているやつなんてクラスにひとりかふたりくらいしかいなかった」と書いていたと記憶している。ビートルズ自体のよさは今、その世代の人たちにも理解している人が多いだろうから、正確に言うと、「ビートルズのよさに後で気づいた世代」なのかもしれないが、そう言ってしまうと後の世代も当てはまってしまう。
「ゆとり世代」もかわいそうな言い方だな、と思う。上の世代にとって違和感のある行動をとると、簡単に「あいつら、ゆとりだから」で片付けられてしまうのだ。
今の小学生、中学生たちは20代に入った頃、何と呼ばれるようになるのだろうか。