自動ドア

 自分では気が短いほうだと思うが、どこかポーッとしたところがあって、よくコケたり、何かにぶつかったりする。


 一番よくぶつかるのが自動ドアだ。
 閉まりかけている(開きかけている)のを気にかけず、普通に通れるものと思って肩をガツンとぶつける。


 内心は「んごげ!」と声を出している。しかし、わたしは男の子なので、何食わぬ顔をする。
 実は恥ずかしい。誰も大して気にかけちゃいないだろうに、自意識過剰の不便さである。


 一方で、自動ドアが閉まりかけていると、つい飛び込んでしまうこともある。
 発車寸前の電車ならまだしも、普通の店で飛び込む。ドアの前に立てば、また開くのに、なぜ慌てるのやら。


 自動ドアだって、そんなに機敏な動きはとれないから、やはり肩をガツンとぶつける。内心「んごげ!」のパターンだ。しかし、私は男の子なので、黙っている。
 うまくすり抜けられても、その自分の慌てた様子が、恥ずかしくなる。精神的な「んごげ!」のタイプである。


 ポーッとしてるんだか、せっかちなんだか。


 まあ、相手が閉まりかけの自動ドアであるだけ、マシとすべきか。
 これが、駅のホームで、迫ってくる特急を見るとつい飛び込むようになったら、オシマイである。


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