梅雨とは何か

 東京は梅雨入りして、雨が降ったり、もやっと曇ったりする日が続いている。

 梅雨といえば雨、雨といえば梅雨という印象だが、データではどうだろう。気象庁の東京のグラフを見てみた(下記)。

 オレンジ色は昨年(2021年)、薄い青は平年値(年平均)である。

 

 

 昨年は7月、8月に突出して雨が降っているが、台風が続いたからだろう。

 年平均の降水量(薄い青)を見ると、梅雨の6月、7月の降水量は9月、10月より少ない。秋の長雨とも言うけれど、梅雨のほうが降っている印象があったので、意外である。6月、7月は確かに雨が多めだけれども、4月、5月や8月と比べて突出して多いというほどでもない。

 どういうことだろうか。

 梅雨というのは雨が降ったりやんだり。ただ晴れ間が少ないので、ずっと雨に降られている印象があるのかもしれない。梅雨の雨は強くなく、しとしとと地味に落ちる感じなので、降水量(の少なさ)の割にはたくさん降っているように思うのだろう。

 ちなみに、五月雨、という言葉があるが、あれは旧暦の五月のことだから、実は梅雨のことなんだそうだ。五月晴れは新暦の五月の気持ちいい晴天のことで、このあたり、新暦・旧暦が入り乱れて、少々ややこしい。