派出所の前にはよく指名手配犯の写真が貼ってある。みんな割に凡庸というか、あまり目を引かない顔をしているなかで、いつもこの人だけが気を引く。桐島聡である。
名前を知らなくても、写真で記憶している人は多いんじゃなかろうか。
なぜに印象に残るかというと、指名手配の写真というのはたいがい仏頂面というか、無表情なものが多いが、桐島聡だけは長髪にスマイルである。妙にハツラツとしている。爆弾犯なのに。
右側の写真は昭和48年(1973年)撮影だからフォーク全盛、かぐや姫の「神田川」の時代である。長髪にベルボトムで「〜なのです」などと言っていたのだろうか、桐島聡も。
しかしまあ、この指名手配の写真を見た人の多くが思うだろうが、かれこれ50年も前の写真である。生きていれば相当に老けただろうし、この写真から現在の彼に気づく人はまずいないんじゃないか。
ネットにはこの写真を老けさせてみたものもあるので、興味のある方は検索していただきたい。
元気してるかな、桐島聡。