例のコロナ・ウィルスで世界中ドタバタしており、特にイタリアは大変な騒ぎのようである。
外出が禁止され、アパートメントに住む人々がベランダに出て大合奏を繰り広げる動画が一気に広まったり、ボードビリアン達が手洗いの仕方や、直接の接触を避けることをお洒落にパフォームした動画が出たりして、愛される人々だなあ、とあらためて思う。
おれは自分の判断力のなさには負の自信を持っているので、統計や、当局の施策について何も語ることはない。ただ、統計は数で物事を語るけれども、その数のひとつひとつには生きてる人それぞれのドラマがあるとは思う。
そうしたドラマについてつらつら考えているうちに、ふと十ヶ月後、どうなるのだろうか、と思い至った。
若い男女が毎日、自分の家、部屋に閉じ込められているのだ。大災厄だから、人間、自然と結びつきを求めるようになる。しかもイタリア人である。十ヶ月後、医療崩壊ならぬ産院崩壊が起きたりして。
イタリア人への偏見か。日本だって、外出禁止になったらどうなるかわからない。何しろ、本能がそういうふうにできているのだから、仕方がない。これで一気に少子化は解決・・・とはいかないか。
1965年にニューヨークが大停電になったとき、十ヶ月後に赤ちゃんがたくさん生まれた、という話がある。まあ、こういうのは本当かどうかより、面白いかどうかで広まるのであって、オモシロ・ウィルスもまた人類の歴史とともにあるのである。