イギリス庶民院のムービーが楽しい

 イギリスではEC離脱が3月31日に迫って大騒ぎらしい(いわゆるブレグジット)。メイ首相がECとまとめた合意案が庶民院(The House of Commons。日本では「下院」とも呼ばれるが、「庶民院」のほうが歴史が表れていておれは好きだ)で否決された。ECは再交渉などせん!とそっくり返り、メイ首相はそれでも離脱ギリギリまで粘ろうとしている。

 YouTube庶民院のムービーがたくさんあって、おれには何言ってんだかよくわからないが、その活気を見ているだけで楽しい。

youtu.be 向き合ったベンチ型の議席の間に座っている(時々立ち上がる)ダミ声の愛嬌あるおっさんがジョン・バーコウ庶民院議長だ。「Oooordeeeeeer!」(静粛に)とダミダミ言って、アンタが一番静粛にしとらんじゃないか、とツッコミたくなるんだが、原語は「Order」だから、秩序を守れ、という意味である。

 日本の国会の議長は質問者と回答者の名前を偉そうに読み上げるばかりという印象がある。あとは、議会が紛糾したとき、どうするかまわりとこそこそ相談しているイメージか。

 イギリスの庶民院のバーコウ議長(言語で議長はMr.Speaker)はまさに議会を「仕切って」いて、時にはテレビショウみたいである。

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 ヤジは「Yeah」と「No」が入り混じり、羊の群れの鳴き声みたいに聞こえる。

参考:

youtu.be イギリスの庶民院では発言したいものが立ち上がり、議長が指名すれば自由に発言できるようだ。質問者があらかじめ質問を提出し、内閣側が官僚に徹夜で資料を整えさせて答える日本の国会とは、随分違う。

 まあ、バーコウ議長の場合、いささか脱線気味で、釈明に追われるときもあるようだが……。

youtu.be イギリス庶民院は面白い。英語がよくわからなくても面白い。オススメします。