A.I.は人間がモデルでないといかんのか。

 無知というのは便利なもので、知らぬのをいいことに勝手なことをほざける。

 おれはA.I.なんぞというややこしいものについて勉強したこともなければ、近づいたことすらない。何となく、会話や書かれたものを含めて人間の行動をインプットし、そのデータベースに基づいて行動させ、それに対する人間の行動をインプット(フィードバック)する。それを繰り返すうちに人間の行動パターンを多数集めて、場面ごとに最適な行動を会得させる、とまあ、そんな仕掛けなんじゃないかと睨んでいる(ヤブ睨みかもしれないが)。

 それでふと思ったのだが、A.I.に学ばせるのは別に人間の行動じゃなくてもいいんじゃなかろうか。犬や猫の行動を学ばせるとどうなるんだろうか。あるいは、オンドリの行動を学ばせるとなかなかエキセントリックなA.I.が作り出せるんじゃないか。コ、コ、コ、コ、クワーッ、コ、コ、コ、コと始終せわしなく動き回り、人間が不用意に近づくといきなりお尻をつついて追いかけ回す。そんなA.I.があってもいいと思う。

 なぜあってもいいかというと・・・単におもしろいからだ。実用性なんぞという下種なものにおれは興味がない。ワッハッハ。ごめん。

 

“実用とは、人間を飼いならすために神が与えた虚妄である。”

フリードリヒ・ヴィルヘルム・ニーチェ(嘘)