YouTube三大ストリートミュージシャン

YouTube三大ストリートミュージシャン」と言っても、おれが勝手に選んだだけである。しかし、クオリティは保証する。保証書はつけないけど。
 まず、第三位はこの人。ジャマイカのブラッシー・ワン・ストリングさん。弦一本とギターのボディを叩き、ラップ(ジャマイカではトースティングというのかしら?)だけで素晴らしいタテノリのビートをたたき出す。しかもガットギターである(クラシック系のほうのやつね。アイアンの弦ではなくて)。
 この人、ドキュメンタリー映画の監督がジャマイカで見つけて、その映画のトレーラーが話題になり、後にはアルバムデビューまで果たした。正確に言うと今はストリートミュージシャンとは言えないのかもしれない。ともあれ、ご覧あれ。

 まわりの仲間たちがだんだんと高揚して、ハモり、合いの手を入れていくところが最高だ。こういう音楽のありようを見ると、合唱といえば小中学校で翼がどうのこうの、などというニッポンの音楽状況が悲しくなる。
 第二位はこの人。リベリアのウィーセイさん。手製の、というにしてもあまりにあまりなギターなのだが・・・。

 曲は「O! Chips」という、どうやらお菓子のCMソングか何からしい。おれはお菓子の歌を聴いて、こんなに心動かされた覚えがない。西アフリカの独特の発音がまた美しい。
 そして、栄光の第一位。おそらくはロシアかそのあたりの人だと思われる(YouTubeのタイトルがキリル文字っぽいので)名前もわからぬオッサン。

 これぞロックだ、パンクだ、ノイズだ、グランジだ、オルタナティブだ! ソウルフルと呼ぶにはあまりにトガった吠え声、ぶち切れたギターストローク、哀しい黄色いビニール袋。
 それでも、おれたちゃ生きてるぜ!