温暖化

 地球温暖化という話があって、字面だけ見ると、ポカポカしていいじゃないか、と思う。


 暖房いらなくなるしネ、インフルエンザやなんか冬の流行り病いも減るだろう。シベリアあたりでもスイカを食える。


 山は雪崩れまくって大変かもしれないが、行かなければいい。いる人は、とりあえず逃げる。そのうち、雨になるだろう。
 南極北極の氷やなんかが溶けてきて困るらしいけれども、なんか薬でも撒いとけ。


 夏はやけに暑くなって、それは困るが、いざとなれば、水着で会社に行くなんてどうだろう。
 満員電車でぎゅうぎゅう、下腹出たオッサンと肌すり合わせながら運ばれる、なんてのは――勘弁してほしい。やっぱ、やめとこう。


 まあ、あんまりこういう話をしすぎると、ツリ目の人々が怒り出すから、ここらでやめておく。


 しかし、「地球のために何ができるか」とか、あの手の言い回し、何とかならんのか、と思う。
 地球をひとつのシンボルにして使っている、ってことなのかもしれないが、一方で、欺瞞(ぎまん)だよなあ、というふうに思う。


 話をきれいにしておきたいんだろう。
 地球のために、なんぞじゃなくて、てめえ達の便利を続けるために、ってことだと思うんだけど、どうかねえ。

                  • -


「今日の嘘八百」


嘘三百六十五 一番効果のある方法は、全員で息するのをよしてしまうことだそうだ。


▲一番上へ