J. S. バッハ(1685 - 1750)は宗教に関する音楽を数多く残している。
教会で職を得たということもあろうし、本人の宗教心もあったのだろう。
教会カンタータと呼ばれる声楽曲を数多く残しており、これは元々(あるいは、今でもか?)、礼拝の際に演奏するものだったそうだ。
歌詞は福音書の内容を元にしているという。
さて、ここでバッハがもし江戸時代の日本に生まれていたら、ということを考えてみる。
そうして、時間と空間と音楽の歴史的流れというものを全て天才的に無視して、バロックの音楽理論と音楽的情操を持っていたとする。
しかし、当時の日本はキリシタンご禁制の時代である。多くの日本人にとって、キリスト教は遠い存在であった。
バッハ世半之介(幼名は「せばす」。せばすちゃん、と呼ばれていたという記録がある)は、生来の宗教心の厚さに導かれるようにして、お寺のために作曲することになった。
仏寺カンタータであるからして、題材は、お経である。
そうして、このような曲が書かれたわけである(残念ながら、今日残っている楽譜は曲の終わりの部分のみである)。
下記をクリックすると、曲を聴いてみることができる。
・「カンタータ第壱百参拾伍番《般若心経》」(演奏:麻布絶江釜無村・木蓮寺坊主合唱団)
わたしは今、貴重な休日をまるまる潰してしまったことに、暗澹たる思いである。
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「今日の嘘八百」
嘘二百七十 次回は「三味線と尺八のためのソナタ 第1番」をお届けします。