大相撲の危機?

 休みの日に限るけれども、ひさしぶりに大相撲を見ている。幕内にもいろいろな力士が出てきて、まあまあ、面白い。

 一方で、あれ、こんなんだっけな、とちょっと違和感も覚えている。投げが少ないのである。

 試みに、昨日(九月場所中日、9月17日)の幕内の決まり手を見ると、十八の取り組みがあって投げは隠岐の海の上手投げ、栃煌山の掬い投げ、日馬富士の上手出し投げの三つである。一昨日は(九月場所七日目、9月16日)同じく十八の取り組みがあって朝乃山の掬い投げ、千代翔馬の小手投げの二つである。

 押し出しや寄り切りが全てつまらないとは言わないが、やはり物足りない。特に上手投げや下手投げは豪快だし、技と力のがっぷり四つで見ていて楽しいのだが。

 おれは相撲に詳しくないので当てずっぽうで書くのだが、投げが少ないは力士の大型化のせいもあるんじゃないか。とっさの検索で調べてみると、今の幕内力士の平均体重は160kgを超えているらしい(135kgの日馬富士が「軽量」である)。体が大きく重ければ、力士も、投げを狙うよりパワーで押したほうが確実性が高いと考えるのではないか。

 ではどうしたらいいかだが、いっそ土俵を大きくしたらどうだろう。今の土俵は直径4.55m(十五尺)だそうだ。まあ、ちょっと大きくしたところで、押し相撲の勢いは止まらないだろうから、思い切って直径10mにしてしまう。面積にして一気に4倍以上。押しても押しても土俵際まで届かない。疲れたところをはたき込み。あや。相撲がセコくなるだけか。