笑う門には福来たる

「笑う門には福来たる」というが、あれはどういうロジックなんだろうか。
 笑いにもいろいろあって、たとえば、フフッ、と口の端で皮肉に笑う。ああいうのはあんまり福が来そうにない。というか、福が来ない人たちがねじくれて、そういう笑いを浮かべやすくなるのかもしれない。あ、おれのことか。
 まあ、正当な考え方をすれば、笑いが多い家庭だと全体に健康で暮らせ、周囲との人間関係もよく、物事がうまく運びやすい。結果として福が訪れるということなんだろう。
 あるいは、仕事をしていても、陽気な人と一緒にやると(陽気なだけで無能だと困るが)、活力が生まれやすいということはある。また、そういう人とはもう一度仕事をしたいと思う。陽気に笑う人は仕事のお呼びがよくかかって、これまた福来たる、ということなのかもしれない。
 ワハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ、というような狂笑というのもあって、文字通り狂った笑いなんだが、福は来るんだろうか。
 ・・・今、やってみたんだが、福が舞い込む感じはしなかった。しかし、妙な脳内物質が分泌されるふうはあって、本人の脳は案外と福な状態になるようである。今度、電車の中で突然やってみよう。