死を招く少年

 読んだことがないのだが、「名探偵コナン」という漫画があることは知っている。
 ちょっと小耳に挟んだだけなのでもしかしたら間違っているかもしれないが、この漫画、連載開始から二十年を超えるのに、作中ではまだ3ヶ月程度しか経っていないのだそうだ。しかも、その間の死者の数は累計800人。驚くべき頻度である。このペースで続けば、コナン君のまわりで1年間に2,400人が死ぬことになる。
 ちなみに、2013年の全国の交通事故による死者は4,373人。このままでは、日本の交通事故死者数の半分以上にあたる人間がコナン君の周囲で死ぬことになる。いくら本人の責任ではないとはいえ、こんな不吉な少年を放っておくのは警察としていかがなものか。
 なお、2013年の他殺被害者は341人。コナン君が活躍を始めてから、わずか3ヶ月で2013年の倍以上の人間が死んでしまった。
 もちろん、ロボコップランボーのように、瞬間最大風速ならもっとハイペースで人が死ぬケースはある。しかし、コナン君の凄まじいところはコンスタントに死を招いていることだ。
 日本にとってはほとんど祟りのような少年である。しかも、事件を解決しても死者は帰ってこないのだ。