さる症状の呼び方について

 夏もようやく終わり、ゲリラ豪雨の季節からしとしと雨の季節に移ったようである。
 今日はバッチイ話なので、その手のものが苦手な方はご遠慮いただいたほうがよいかもしれない。
 おれは、生まれつき腸が異常に弱く、「人間しょせんは水道管に目鼻」という言葉を実感しながら生きてきた。もっとも、「腸が弱い」というとネガティブな印象だが、「腸の感受性が鋭い」とも言えるし、「機敏な腸」とも「レスポンスに優れた腸」とも言える。いずれにせよ、社会生活上不便が多いのは確かである。
 ひどい下痢のときなんぞ、いっそのことこれは、

ゲリ豪雨

と呼ぶべきではないか、と思う。あるいは、

ゲリラ下痢

と呼ぶのがふさわしい状況に見舞われるときもある。ベトナム戦争映画を見るとき、密林を進む米兵の心理的不安をおれは人より深く理解できているんじゃないかと思う。
 もうちょっとカッコウよく呼ぶなら、

ゲリ・クーパー

なんて、いささか古いがいいんじゃないかと思う。ひと勝負終わると、「水と共に去りぬ」、もしくは「痛みと共に去りぬ」である。
 あるいは、ジャズの昔のビブラフォン奏者をもじって、

ゲリ・ピーコック

と呼ぶのもいい。どっちかというと、水タイプのときですね。それほど苦しくない、優しいタイプの場合は、

フランク・ゲリー

あたりか。
 ここまで書いておいて何だが、汚くてすみません。何しろ、人より長くトイレにこもっていると、アホなことばかり考えてしまうのです。