金曜日の夜に福岡空港のビアホールでビールを飲んでいたら、窓の外にこんな飛行機が降りてきて、のけぞった。
→ ポケモンジェット
同行の人と大笑いしたのだが、搭乗時間になって飛行機に向かうと、自分が乗るのが件のポケモンジェットであった。もっとも、機内はせいぜいシートのカバーにポケモンがあしらってある程度で、普通の飛行機と変わりはなかった。機内がポケモンで埋め尽くされ、客室乗務員がピカチュウの着ぐるみで飲み物をサービス、なんていう地獄絵図ではなく、助かった。
子供達にポケモンの飛行機で夢と希望を、ということなのだろうが、ハテ、売り方としてどうなのだろうか。
「パパ、ポケモンの飛行機に乗りたい!」「ヨシ、春休みは旅行だ!」
というような展開を狙っているのかもしれないが、そう都合よくいくのかどうかおれにはわからない。
子供達に飛行機の魅力をアピールしたいということなのなら、このやり方はおそらく間違いだろう。特に男の子(どういうわけだか大半がメカ好きである)に対しては、空飛ぶ機械の魅力を伝えるほうがハートにガツンと来るように思う。
子供への全日空のブランディング(刷り込みと呼んでもよい)ということなら、デザインとしてあまり上手くない。極彩色の中にANAのシンボルロゴが埋もれてしまっていて、これではどこの会社の飛行機だかよくわからない。
おれの印象としては、消費者への安易なすり寄りというふうである。まあ、番組や映画の宣伝とか、広告料がいくらとか、広告代理店の企画書に「Win-Winの関係」と書いてあるとか、そういうことなのかもしれない。
しかしまあ、これがアリなんなら、高齢者に夢と希望を与える水戸黄門ジェットなんていうのもアリなんだろうか。お銀の入浴シーンが機体にでかでかと、とか。あ、いや、一時代前で例が止まっていて、申し訳ない。