競馬にあまり詳しくないが、テレビでたまに見ることはある。
ブリンカーという馬具がある。
大きなピンポン玉を半分に切ったような形をしていて、馬の目の外側に付ける。視野を狭くして、前だけに集中させるためのものだ。
「お前はまわりなんぞ気にせずに、前だけ見て走ってりゃいいんだよ!」と、ほとんど人間扱いされていないわけであるが、馬なので仕方ない。
わたしも、いちじるしく集中力に欠ける。
ガキの時分から「落ち着きがない」と言われ、小学校時代は今で言う学級崩壊の張本人みたいな生徒であった。まわりのミナサン、すみませんでした。
三つ子の魂百まで。今でも、集中力がない。
仕事を始めると、まわりの、ポン、と置いてある本やなんかに手が伸びてしまう。そうして逃避してしまう。
わたしも、ブリンカーを付けたら、集中力が高まるだろうか。
例えば、こういう人がいたとする(※自画像ではありません)。
ブリンカーを付けると、こんな具合になる。
確かに、もっぱら前しか見えないようにはなりそうだ。
しかし、同時に、人間としてもしかしたら大切な、何かを捨ててしまっているようにも見える。
あるいは、競馬にはシャドーロールという馬具もある。
馬の鼻に長い棒状のものを付けて、下への視野をさえぎる。
一昔前に、ナリタブライアンが付けて、一躍、有名になった。
→ ナリタブライアン(シャドーロール) - Wikipedia
元々は、自分の影に驚く馬を矯正するための道具だそうだ。気の小さい馬を、走ることに集中させるのだろう。
わたしも気が小さい。何がどうとはっきりとは言えないのだが、己の影に怯えているようなところもある。
シャドーロールを付けるとどうなるか。
仕事がはかどるのだろうか。このまま外出してはいけないことだけはわかるが。
いっそのこと、ブリンカーとシャドーロールの両方を付けてしまおう。もう、視界の先にはパソコンの画面しかないはずだ。Come on, Shigoto!
これで知的生産性は大いに上がるに違いない。