お金はどこに行っているのでしょうか

 日ごとに、東証日経平均株価が千円単位で上下しているようで、お金の奔流というのは凄じいものだと思う。
 今年は台風がとんと来ないが、その代わりに経済の超大型台風が来たようである。


 わたしは経済についてはド素人もいいところで、考え出すとすぐ頭の回路が停止して、ぼーっとしてしまう。そうして、馬鹿のように、というか馬鹿そのものなので、ただ轟々と流れる奔流を見ている。ちょっと文学的に攻めてみました。


 例えば、円高で株安という状況がよくわからない。


 円高ということは円を買う量が多い、ドルやユーロが円に化けた、ということだろう。おそらく、外国の投資のお金も多くが円に変わったはずだ。


 その大量のお金(円)はどこに行っているのだろうか。


 株安なんだから、株に行っているわけではなさそうだ。


 現金で持っていたってしょうがないし、定期預金するとも思えない。


 国債社債、あるいはそれらを多く組み込んだ金融商品を買っているのだろうか。


 お金を貸したいという人が多ければ、借金する側は安い利率でお金を借りられそうだ。町内に質屋が十軒あって、貧乏人が三人しかいなければ、質屋はぜひ借りてくれ、質草は鍋でもボロ布団でもいい、と頭を下げてくるだろう。


 しからば、今、国や企業は株安で大騒ぎだし、輸出企業とその取引先は円高で先の見通しが暗いが、一方で、借金によって安くお金を調達できる状況になっているのだろうか。


 円高ということは日本にお金が集まっているのだから、経済を刺激しそうな気がするし、実はウハウハという人もいそうなのだが、ハテ、どうなのか。


 あ、円建てで他の国の何かを買ったり、他の国でお金を貸したり、ということもあるのか。あるいは、風の噂に聞く、先物取引とかオプション取引とか。


 ヨクワカリマセン。愚や愚や、なんじをいかにせん。