演歌というのは型の魅力だ。節回しも、歌詞も、ある種のパターンに従うからこそ、しっくり来る。
うまくパターンを組み合わせ、押したり引いたりして人の心情に訴えかける、というのが、演歌の手口である。
時には少しばかり新しい趣向を入れることもあるけれど、あくまで「少しばかり」でなければならず、斬新すぎるものは人々に受け入れられない。
パンク演歌、グランジ演歌なんていうのは、商売的にはやはりなかなか難しいだろう。
演歌の主なテーマといえば、「海・酒・涙・女・雨・北国・雪・別れ」だそうで、なるほど、確かにこう並べてみるだけでいかにも演歌だ。それも、ド演歌である。
わたしの知る限り、ヘビメタやクラブミュージックでこうしたテーマが歌われることはない(女と別れは普遍的な歌のテーマなので、別)。
逆に、「山・飯・笑い・ホモ・晴天・南国・スコール・出会い」が演歌で歌われることもあまりないと思う。
突然だが、ここで、わたしは作詞家宣言をしようと思う。
演歌みち 作詞:稲本喜則
海で酒飲みゃ、涙がこぼる
女ひとりで雨の中
ああ、北国の雪景色
あなた思って、わたしは泣いた
落ちた涙がつららになった
別れ、別れの演歌みち
チョロい、チョロい。
船村徹先生、曲つけていただけないでしょうか?
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「今日の嘘八百」
嘘百六十 貧しさに負けた。そのうえ、世間にも負けた。