一昨日も書いた洋画家和田義彦氏の盗作疑惑が気になってしょうがない。
というほどのことは別になくて、まあ、ちょっと興味を持っている程度である。ありていに言うと、面白がっている。
・洋画家・和田義彦氏、作品酷似で文化庁に調査うける - SANSPO.COM
昨日の朝日新聞夕刊によると、和田氏は依然、「私の作品も盗作ではない」と主張しているという。
これだけ構図が似ていて、というより、ほぼ全く同じ構図を使っていて、「盗作ではない」と主張し続けていることに、かえって興味が湧く。
一般的な話になるが、絵の価値、あるいは見る者に訴えかけるものは、構図だけで決まるわけではない。
当たり前だ。構図だけでOKなのなら、洋画は絵の具を使う必要はなく、デッサンや下絵があればそれでいい、ということになってしまう。
構図はもちろん、大事だけれども、洋画を、特に生で見るときに楽しませるのには、色の使い方も含めた絵のタッチ、筆使いも大きい。
あくまで、テレビニュースや新聞、ウェブなどの、タッチを見るには不適当なメディアで見る限りだが、盗作されたとされるアルベルト・スギ氏のタッチと、和田氏のタッチは結構、違うようにも見える。
和田氏が「盗作ではない」と主張するのは、そこらあたりのことを言いたいのではないか。知らんけど。
もちろん、著作権だの、一般的な通念、倫理だのを持ち出すと話は別で、たぶん、和田氏の主張は通らないだろう。
疑惑が明らかになった時期や、和田氏の地位、役所の体面、メディアでの取り扱われ方などなど、流れも和田氏にとって悪すぎる。