大名の日常生活というのもよくわからない。
参勤交代で江戸にいるときの大名は、江戸城によく参内していたようだが、城内でいったい、何をしていたのか。
おそらく、それぞれの役職があるのだろう。しかし、江戸城の決められた部屋で、大名自らが、ひがな一日、書類に目を通したり、書いたりしている姿というのも想像しにくい。
それはもっと実務に長けた下っ端の役目だろう。
老中や若年寄などになると、会議のようなものもあるだろうが、それだって、一日中やっているとは考えづらい。
では、とりあえずいる、のか。その場合、それぞれの個室があったのか、大部屋にかたまっていたのか。
大名といったって、かなりの人数がいる。供の者もいるだろうし、個室だとしたら、江戸城に収まりきらないように思う。
大部屋にかたまっているとしたら、それはそれで奇妙な風景だ。
部屋のそこらへんにぱらぱらと座って、大勢の大名達がぼーっとしている。退屈なので、近くに座っている他の大名と世間話をしたり、囲碁・将棋をやったりして、だらだら過ごしている。
うーむ。奇妙な光景だ。
今、忠臣蔵の松の廊下の直前を思い出そうとしているのだが、思い出せない。大部屋だったような気もするが……。
結局、例によって、わたしは何も知らないのだ。そうして、調べるほどのやる気もない。
ところで、抽象とはどういうことか、具体的に答えられますか?