今まで文章をあまり書いたことがなく、これから文章を書いてみようか、という人に、ちょっとしたアドバイスをしてみる。
「おこがましい」、「謙譲の美徳」なんて言葉は、三千光年の彼方へとキックする。
悔しいヤツは亜空間をワープして、取り戻してこい。そのすきに、こっちはさっさと書き終えているという寸法だ。ザマーミロ。
えーと、これから文章を書こう、という人に対して、だった。
わたしは、まずは短い文を並べていく、というのがいいと思う。
例えば、
「僕はひどく不器用で、券売機にコインを入れようとすると7割方、コインを落とすし、財布からお札を一枚だけつまむことがなかなかできないで、千円のところをつい二千円払ってしまう。」
なんていうのは、
「僕はひどく不器用だ。券売機にコインを入れようとする。7割方、コインを落とす。財布からお札を一枚だけつまむことがなかなかできない。千円のところをつい二千円払ってしまう。」
と書けばいい。
書き終えたら、文章を読み直してみて、「この文とこの文はつなげたほうがリズムがよさそうだな」と思ったら、ひとつの文にすればいい。よくわからなければ、短い文のままで構わない。
あれこれ続けているうちに、だんだん文章に慣れてくる。
短い文は、少なくとも、読む人にとって、わかりやすい。
最初から美文やテンポのいい文を書こう、というのは急ぎすぎだ。ピアノを習い始めた人が、いきなり名演をしようと考えるようなものである。