分類

 レンタルビデオ屋の作品の並べ方は、店によって、だいぶん違う。


 有名な主演俳優や監督で作品をまとめ、その他は五十音順という店。
「コメディ」、「SF」、「時代劇」など、基本的にジャンルで分けるという店。
 いろんな分類のやり方をごっちゃにして、わけがわからなくなっている店。


 最後のは論外だが、どうすればいいか、なかなか難しいようである。


 最初のやり方では、有名な俳優と有名な監督が組んだとき、どっちに入れるかという問題が生まれる。
 あるいは、ちょっと見てみたい映画があって、タイトルは知っているが主演や監督を知らない場合は、致命的だ。


 一方、ジャンルで分けるのも、どのくらいの細かさにするかが考えどころだ。
 あまりに大ざっぱだと客は大量のタイトルを見なければならないし、細かすぎるとジャンルのダブる映画がたくさん出てきてしまう。


 うちの近くのレンタルビデオ屋は、割と細かくジャンル分けしている。
 例えば、邦画のコーナーがさらに「青春」、「時代劇」、「恋愛」、「サスペンス」、「コメディ」、「バイオレンス」、「ホラー」、「SF」などと分かれている。


 しかし、そうすると、青春の人々が暴力に走り、抗争の末に死んだ主人公が悪霊となってタイムトラベルしてしまい、陰陽師に救われて平安時代の美女と結ばれるまでをスリルとサスペンスたっぷりのコメディタッチで描いた場合、どこに入れればいいのだろうか。


 ブルース・ウィリスを縦横3分の2にした男、加藤によれば、蒲田にはもっと細かいジャンル分けをしている店があるそうだ。


 その店では洋画の「SF」の中に「宇宙人」というコーナーがあり、さらに「宇宙人」コーナーは「友好系宇宙人」(ETとか)と「浸透系宇宙人」(エイリアンとか)の2つに分けられているのだそうだ。


 この大宇宙に散在する知的生命体のありようは、蒲田のレンタルビデオ屋によって、ついに解明されたのであった。


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