罰ゲーム

 ここのところ、雨続きで、街頭演説する候補者は少ないようだ。


 あの街頭演説の効果というのはどれほどあるのだろうか。
 まあ、やらないよりはいいだろうが、今ひとつ、よくわからない。


 党首、あるいはそれに準ずるくらいの有名政治家がターミナル駅前でやる演説なら、まあ、聞く人も結構、いるだろう。
 街頭演説で語ったことが、テレビや新聞で報道され、二次的に広まることも考えられる。


 しかし、個々の選挙区の候補者が各所で地道にやる演説はどうなのか。


 わたしの家の近くの駅前でも、時々、候補者が街頭演説をやっている。
 駅は私鉄の中規模くらいの駅だ。しかし、駅前のロータリーは小さい。


 候補者は、郵政民営化がとか、年金がとか、官がとか、民がとか、憲法九条がとか、私は○○として長年とか、わあわあやるのだが、わたしは近くを通り過ぎるだけなので、断片が聞こえるだけである。


 運動員(スポーツマンと訳したりして)がチラシを配るけれども、邪魔くさいのでまず受け取らない。


 足を止めてずっと聞いている人も、ほとんどいないようだ。
 だいたい、私鉄沿線の駅というのは、改札に待ち合わせする程度のスペースはあっても、駅前で演説を聞くような形にはできていない。


 蒸し暑い中、熱弁をふるう候補者。そのまわりをスッスと通り過ぎる人々。


 ある種の罰ゲームのように見えるのである。


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