自分甲子園2日目

 自分にとって、どっちがより大切かを決める自分甲子園。
 全く何の盛り上がりも見せぬままに、昨日の一回戦の結果はこうなった。


眠る    ┓
      ┗┓
恋愛    ┘┃
       ├┐
ファッション┐┃│
      ┏┛│
仕事    ┛ │
        ├☆
美食    ┓ │
      ┗┓│
家     ┘┃│
       ├┘
談笑    ┐┃
      ┏┛
飲酒    ┛


 いよいよ、というか、早くも準決勝である。


<準決勝第一試合>


・眠る×仕事


 悩みどころである。


 いや、別に仕事が好きではないのだが、働かねば食えぬ、食えねば立ちくらみする、という、立て万国の労働者的理由で仕事は大事なのである。


 では、予算編成期の財務官僚や(あの人達、東京都の労働基準監督官から何か言われないのだろうか)、ゲーム発売直前のプログラマー(当然、発売はすでに2カ月遅れている)のように、睡眠時間をバリバリ削って働く気があるかというと、そんなやる気はさらさらない。


 いっそ、植物人間となってずっと眠っているのも楽でいいかもなあ、などと、周囲の迷惑も顧みず(寝てればどうせ気になるまい)考えるくらいだ。


 なので、


 勝者:眠る 敗者:仕事


 とあいなった。


眠る    ┓
      ┗┓
恋愛    ┘┃
       ┗┓
ファッション┐│┃
      ┏┛┃
仕事    ┛ │
        ├☆
美食    ┓ │
      ┗┓│
家     ┘┃│
       ├┘
談笑    ┐┃
      ┏┛
飲酒    ┛


 どうでもいいが、何かこう、コーフンとか、カンドーというものに欠ける試合であった。


<準決勝第二試合>


・美食×飲酒


 勝者:飲酒 敗者:美食


眠る    ┓
      ┗┓
恋愛    ┘┃
       ┗┓
ファッション┐│┃
      ┏┛┃
仕事    ┛ │
        ├☆
美食    ┓ │
      ┗┓┃
家     ┘│┃
       ┏┛
談笑    ┐┃
      ┏┛
飲酒    ┛


 当然の助動詞である。F1でM.シューマッハにうちのおふくろが挑むくらいの実力差がある。


<決勝>


 試合前に、一応、決勝まで来たことだし、国歌を斉唱する。


♪き〜み〜が〜あ〜、よ〜おおだ〜


 これは、わたしが推奨している「君が代ショート・バージョン」だ。あの、国際試合の前の長ったらしい儀式を短縮でき、しかも、しかるべきお方をきちんと寿ぐことができるというスグレモノである。


 決勝の組み合わせはこうなった。


・眠る×飲酒


 決勝にふさわしい、素晴らしい顔合わせだ。両方とも勝者にしたい。


 しかし、そういうわけにもいかず、正直、今、困っている。


 ヨッパラってガーガー眠るのは、わたしの最も好むところ――というか、そのためだけに生きているようなものなのだが、さて、どうしよう。


 眠るべきか。ヨッパラうべきか。ザット・イズ・ザ・クエスチョン。
 人生の岐路に立たされた気分だ。ああ、心がこんなに千々に乱れるなんて。


 しかし、おれも男だ。思い切って、決断しよう。


 勝者:飲酒 敗者:眠る


 両者とも、よく戦った。感動した。
 こうなりゃ、夜っぴて飲んでやる。まだ昼だけど。


眠る    ┓
      ┗┓
恋愛    ┘┃
       ┗┓
ファッション┐││
      ┏┛│
仕事    ┛ │
        ┏☆飲酒
美食    ┓ ┃
      ┗┓┃
家     ┘│┃
       ┏┛
談笑    ┐┃
      ┏┛
飲酒    ┛


 かくして、第一回自分甲子園は終わりを告げた。人々の胸に幾多の無感動を残して。


 なお、大会を通じて観衆は延べ5人、球場で缶ビール2本、チーズ鱈1本の売り上げがあったと、ただ今、大会運営委員から報告があった。


▲一番上の日記へ