このところの政界大盛り上がり大会で右往左往している人々の顔を見ていて、「政治家の顔は、どの人も時代劇によくはまるなあ」と感じた。
そうして、この人は何の役がいい、この人はどうしようか、などと想像して楽しんでいる。
では、わたしのキャスティングをば。
えーと、それぞれの政治家の業績や政治思想はよく知らないよ。わたしはそんなに暇じゃない。
まず、郵政民営化反対だの、新党立ち上げだので一躍、注目を浴びるようになった綿貫民輔。
この人は、国家老役にぴったりだ。これほど国家老が似合う顔も珍しい。「国家老顔」である。
同じ国家老でも、高い家柄の故に当然のごとく、国家老に収まったタイプ。低い身分から抜擢された、というような顔ではない。
殿様役もできる。馬鹿な殿様ではなく、藩政に対する自分なりの考えも持っている。
ただし、腰元の帯の端を持って、「アーレー」とくるくる回らせるような、スケベな所行も似合いそうだ。どこか、品のないところが、役者としての幅になるかもしれない。
亀井静香も藩の重役をできる。ただ、国家老まではいけない。顔や話し方が泥臭いからだろう。
悪代官役や、「これはご挨拶代わりの菓子折で」という“越後屋”にもぴったりだが、似合いすぎて、ちょっと安易に見えるかもしれない。
百姓もいける。わたしが監督なら、大事な役どころの百姓で使うね(何の映画だか知らんが)。
小泉首相はいささか癇癖なところのある殿様が似合う。浅野内匠頭タイプである。
藩の重役で使う場合は、国家老や江戸家老のような、トップには据えにくい。抜擢されて、ズケズケ物を言い、家柄のいい重役連に憎まれている役どころがいいだろう。
小姓あがりの殿様の側近、やたらと頭が切れるが、家老達には邪魔者扱いされている、なんていうのもいい。
民主党の岡田代表も、藩の重役でいける。新進気鋭という感じで、やはり国家老や江戸家老には似合わない。
理詰めすぎて、殿様役のできないところが、この人の限界かもしれない(何の限界かは知らんが)。
何というか、殿様にはもう少し鷹揚さ、というか、理とは別の何かが必要なのだ。
古賀誠は博徒だろう。賭場から賭場へと三度笠。上州のカラッ風がよく似合う。
この人、実は伝記が出ている。
「人間古賀誠 政界花と龍」(大下英治著、ISBN:4893741411)
任侠、入ってます。