くさい

 ぽやぽやと物事を考えているのが好きなタチで、しかも、リクツより連想が働くことが多い。そのせいで、ポンポンポン、わけのわからないところへ考えが飛んでいく。
 思考の八艘飛び、しかも八艘目が波に流される、というやつだ。「あや?」と思う間もなく、海に落っこちる。


 昨日も、三国志についてぽやぽや考えていて、ミルクを経て、人生をめぐる、ある事実に思い至った。
 これでは、何のことだかわからないだろう。そうだろう、そうだろう。何のことだかわからないように書いたからだ。


 なぜ三国志について考え始めたかは忘れたが、ともあれ、三国志の豪傑に共通する特徴を考えていた。
 そのうち、ふと「乳臭児」という言葉を思い出した。「まだ乳くさいガキ」、青二才、という意味だ。ただし、三国志の中にこの言葉が出てきたかどうかは覚えていない。


 そこから、日本語には、各世代ごとに当てはまる「〜くさい」という表現があることに思い至った。


 まず、赤ちゃんから幼児にかけては乳くさい。


 小学生から中学初めくらいまでは小便くさいガキだ。


 萌え出ずる春の頃、男子はイカくさくなってくる(女子はタコくさくなる。これは嘘)。


 若者の言うこと、やることは何だかどうも、青くさい。


 中年はオヤジくさい(オジサンくさい/オバハンくさい)。


 老人は年寄りくさい(ジジくさい)。


 人は一生、くさいのだ。くさい状態で生まれて、くさいままに終わるのだ。どうだ、参ったか。


 あー、アホくさい。


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