アルツハイマー

 数日前、新聞にアルツハイマー病についての広告が載っていた。


 その中に、「痴ほう症を疑う日常生活の変化」として、いくつかのケースが載っていた。これに当てはまれば痴ほう症(その中にアルツハイマー病も含まれる)の可能性がある、ということらしい。


1. 同じことを言ったり聞いたりする。
2. 物の名前が出てこなくなった。
3. 置き忘れやしまい忘れが目立った。
4. 以前はあった関心や興味が失われた。
5. 慣れているところで道に迷った。


 恐るべきことに、私は5つのうち、4つが当てはまる。


 まずまずまずまずまずまずまず1だが、1だが、1だが、1だが、1だが、1だが、「それ、さっき聞いたよ」と言われることが、「それ、さっき聞いたよ」と言われることが、「それ、さっき聞いたよ」と言われることが、「それ、さっき聞いたよ」と言われることが、よくある。よくある。よくある。よくある。よくある。よくある。


 物の名前が出てこないこともある。固有名詞、特に人名が出てこないのはしょっちゅうだけれども、「あれ、あの、ほら、ああするものって何だっけ?」となることも、最近、あったような気がするのだが、どうやら、忘れてしまったらしい。この状態がすでにヤバシビッチ。


 置き忘れはあまりしないが、しまい忘れは多い。
 というか、「しまう」というコンセプトを幼稚園の砂場に忘れてきてしまったので、いつも部屋は散らかっている。ズボンのチャックはしょっちゅう開いている。さすがに中味までしまい忘れることはないが(というか、しまい忘れても、誰も気にならない程度の……ンムムム)。


 以前はあった関心や興味が失われた、というのは最近、よく感じる。野球に興味がなくなったし、音楽もそんなに聞かなくなった。
 もともと、あまり他人の色恋沙汰に興味がなかったが、最近はますますその度合いが進んでいる。今は、自分の色恋沙汰にすら興味がない。というか、恋愛は、私にとって、するものではなくて、巻き込まれるものだ。いい男はツラいぜ、イエー。


 慣れているところで道に迷うことはない。これだけが、救いか。


 調べてみると、40代から発症する人もいるらしい。私は30代後半だが、大丈夫だろうか。


 まあ、こう書いてみると、アルツハイマー病というより、ただのゆるい男、という方が正解のようだけれども……。