ディズニーが作ったと思うと・・・

おれはディズニーが苦手で、出くわすと、うえっと思ってしまう。お伽話のご都合主義的なところが嫌なのと、あのあからさまに人に取り入るような絵の感覚が嫌なのと両方ある。ディズニーランドは「嘘とまやかしの国」だと思っている。 映画を見ていて、冒頭に…

松本大洋の異色にして傑作「竹光侍」

松本大洋の作品はどれも好きで、ほとんどの作品を読んでいる。最近作の「東京ヒゴロ」も最高傑作と言っていいほどの作品だと思う。もっとも、あれもこれも最高傑作と呼べそうだから、ひとつを選ぶのは難しい。 「竹光侍」は松本大洋の初めての時代劇で、いろ…

だけ派の人々

「だけ派」とでも呼ぶべき人々がいて、たとえば「利権がほしいだけ」「洗脳されているだけ」などと物事を簡単に片付ける。それ以上深く考えることをしなくて、本人は整理がついたつもりかもしれないが、こちらの勉強になることもなければ触発されることもな…

日本国紀 気持ちよくなりたい人のための歴史

百田尚樹の「日本国紀」を読んだ。文庫本版のほうである。 [新版]日本国紀<上> (幻冬舎文庫) 作者:百田尚樹 幻冬舎 Amazon [新版]日本国紀<下> (幻冬舎文庫) 作者:百田尚樹 幻冬舎 Amazon 何のきっかけだったか忘れたが、Amazonの読者レビューを見た…

70歳を過ぎてから監督として花開いたクリント・イーストウッド

クリント・イーストウッド監督の「ブラッド・ワーク」を見た。 ブラッド・ワーク (字幕版) クリント・イーストウッド Amazon 2002年の作品である。心臓移植を受けた元FBI捜査官が強盗事件の犯人探しをするうちに、実は事件は自分の心臓移植が関係しているこ…

末端の人々

朝早くに家を出て駅に行くと、駅前で日本共産党がビラを配っていた。70代とおぼしき爺さんと婆さんである。 この人たちは今でも共産党のために活動しているのだなー、どういう人生を歩んできたのだろうか、などとぼんやり思った。 70代だとすると、いわゆる…

動物感動物語への違和感

YouTubeでこんな動画がレコメンドされて、見てみた。 youtu.be おれはこの手の(野生)動物感動物語にどうも抵抗がある。人間と野生動物の心の交流みたいなことはまあ、タッチングだが、野生動物をペットみたいな目線で見るところに違和感を覚えてしまう。 …

志ん生を聞いてほしい

おれは古今亭志ん生が好きで、よく昔の録音を聞く。 志ん生は昭和二十年代から三十年代に活躍した落語家で、息子は金原亭馬生と古今亭志ん朝である。驚くほどのネタ数を誇るが、人情噺より滑稽噺が得意で、まあ、この滑稽噺の破壊力ったらない。同時代の桂文…

イギリス下院がうらやましい

YouTubeで時折、イギリスの下院議会の討論を見る。 前の下院議長バーコウ氏はユーモアたっぷりで、その議会の仕切りぶりが実に面白かった。ブレグジット騒ぎのときにイギリス以外でも注目を浴び、ファンも多いようである。 その後、ホイル氏が下院議長の座に…

世界が、世界が、と盛りすぎじゃないか。

YouTubeを見ていたら、中田英寿のセリエAデビュー戦の動画がレコメンドされたので、見てみた。 youtu.be 確かに、この試合での中田の活躍は素晴らしい。 しかしまあ、「世界に衝撃を与えた」はさすがに盛りすぎだろう。ユベントスは人気チームだから世界のあ…

ピーポくんは全裸だが問題ないのか

警視庁のシンボルマスコットであるピーポくんである。 警視庁の広報ツールなどによく登場する。 前々から疑問なのだが、ピーポくん、全裸だ。全裸にベルトと襷だけ。はっきり言って、変態である。おれがこんな格好で街を歩けば、確実に逮捕される。「ピーポ…

クロップさん

サッカー・プレミアリーグのリヴァプールのユルゲン・クロップ監督が今シーズン限りでの退任を発表した。 おれが知ったのは先週の日曜夜だった。スマホをぱらぱら見ていて、突然、「退任発表」というニュースが目に入った。ショックだった。 クロップ監督の…

環境に負荷をかけながら自然を愛するのココロ

パタゴニアの創業者、イヴォン・シュイナードの「社員をサーフィンに行かせよう」を読んだ。 新版 社員をサーフィンに行かせよう――パタゴニア経営のすべて 作者:イヴォン・シュイナード ダイヤモンド社 Amazon イヴォン・シュイナード、あるいはパタゴニアの…

アニメが苦手だ

おれはアニメが苦手で、出くわすとげげげげげと拒否感が全開になる。 なぜそう嫌いかというと、ひとつには嫌いのなかでも毛嫌いというやつで、嫌となると徹底して嫌になるというおれのよくない性格のせいもあるかもしれない。 しかし一方で、嫌いの理由を分…

牛の解体ショーはなぜないのか

マグロの解体ショーなるものがある。ショーではないが、たとえば、こんなものだ。 youtu.be なかなか豪快で、確かに見ていて面白い。専門の業者もいるようだ。 マグロの解体ショーはあるのに、なぜ牛の解体ショー、あるいは豚の解体ショーはないのだろうか。…

自意識過剰の国

正月の羽田の航空機事故、ニュースを見ていると「全員脱出に海外からも称賛の声」といった類の記事や動画がよく出てくる。確かに、あの状況で全員脱出させたのは素晴らしいと思う。 一方で、日本は海外からの見られ方をやたらと気にする国だなー、とも思う。…

神社仏閣だらけのニッポン

いきなりだが、日本には神社仏閣が15万8千箇所以上もあるんだそうだ。コンビニの数が5万6千店程度だそうだから、コンビニの3倍近くもある計算になる。 そんなにあるかな、とも思うのだが、もしかするとおれがコンビニの多い東京に住んでいるからかもしれない…

冤罪はなぜ起きるか

冤罪にまつわる本を3冊読んだ。 特捜検察の正体 (講談社現代新書) 作者:弘中惇一郎 講談社 Amazon 冤罪はこうして作られる (講談社現代新書) 作者:小田中 聰樹 講談社 Amazon 「毒婦」和歌山カレー事件20年目の真実 作者:田中ひかる ビジネス社 Amazon 「特…

おれの前に立つな

おれはイライラしぃで、特に自分の前に誰かが立ちふさがるとイラッとくる。 道で、だらだら歩いているやつが前に来るとイラッとする。それが二人、三人と横並びで立ちふさがるとイライラッとする。 コンビニのレジ前で並び、金を払うやつがカバンからのんび…

イチョウの物語

イチョウを見に、自転車で神宮外苑に行ってきた。 手前に写っているイチョウはまだ完全に黄葉していなくて、緑と黄色が混じっている状態だ。奥の方に進むと黄葉しきっている木もあった。全てが黄色くなるにはもう一二週間かかるか。イチョウは秋の木という印…

クリスマスと多神教

街ではそろそろクリスマスの飾り付けが始まっている。 まだ1ヶ月も先なのに気の早いことだと思うが、夜の街にクリスマスの華やかなイメージが合っていて、「気分」を楽しみたいということなのだろう。多くの日本人にとってクリスマスはあくまで「気分」であ…

針の穴から世界を覗く

ネット上のニュースやFacebookを見ると、MLBの大谷翔平の話題がよく出てくる。サッカーのプレミアリーグのニュースでは、ブライトンの三苫やリヴァプールの遠藤がよく取り上げられる。 大谷翔平がこれまでの日本人選手とは段違いの活躍を見せているのは間違…

信じ込むと物事の見え方は変わる

少し前にアメリカのディープステートについて論じた本を読んだ。 その本によると、アメリカにはディープステートと呼ばれる裏の政府があって、国際金融資本=ユダヤ系金融資本によって操られており、トランプはディープステートと戦っている偉大な大統領なの…

石油の帝国〜エクソンモービルという民間帝国

スティーブ・コール著「石油の帝国 エクソンモービルとアメリカのスーパーパワー」を読んだ。 石油の帝国 作者:スティーブ・コール ダイヤモンド社 Amazon エクソンモービル(1999年にエクソンがモービルを実質的に買収し、エクソンモービルとなった)という…

「経済成長」の起源

マーク・コヤマ、ジャレド・ルービン著「『経済成長』の起源」を読んだ。 「経済成長」の起源:豊かな国、停滞する国、貧しい国 作者:マーク・コヤマ,ジャレド・ルービン 草思社 Amazon 二部構成になっていて、第一部は経済成長をもたらす各種要因についての…

ラグビーの不思議

ラグビー・ワールドカップを見ている。おれが選手なら、試合開始5秒で首の骨を折って死んでるな、と思いながら見ている。 強豪国の争いはやはり見応えがあり、面白い。イングランド×フィジー戦で、一時14点差をつけられていたフィジーが一気に追いついたとき…

日本のスポーツも強くなったもんだ

ラグビーワールドカップで日本代表はアルゼンチンに負け、グループステージ突破はならなかった。しかし、敗れたとはいえ、イングランド、アルゼンチン相手にいい試合をしたのだから、日本も強くなったものだと思う。 野球では大谷翔平がMLBでホームラン王と…

郵便受けにゴミを入れるな

ほぼ毎日、郵便受けにチラシが入れられている。 おれはチラシの類を見ることはないから、ゴミと同じである。ただ、宅配ボックスに荷物を入れたという伝票が混じっていることがあるから、一通り、確認はしないといけない。宅配ボックスの伝票が混じっていない…

ニッポン凄い論の構造

YouTubeを見ると、時々、「日本人ってこんなに凄いんだ!」と主張する動画に出くわす。たとえば、歴史のなかでこんなに凄いことをしたとか、こんな凄い人がいたとか、海外の人からこんなに褒められたとか、そんな内容だ。コメントを読むと、「日本人であるこ…

共産党の人々

街を歩くと、選挙ポスターに出くわす。日本共産党のものもあって、結構若い候補者の顔が出ていたりする。 この若い人も社会主義や共産主義を理想としているのであろうか? とちょっと興味が湧く。 社会主義がうまくいかないということは、1990年前後のソ連や…